先延ばしにする人は早死にする!
後でやる人が9割!人類の95%が先延ばししている。leave nothing for tomorrow which can be done today.(今日できることは、今日やってしまおう)アメリカ16代大統領、エイブラハム・リンカーンの言葉です。(P.2 はじめに)
この本は、これらの言葉から始まる。そうタイトルからも分かる通り、この本は、「やらなくてはならないことは、今すぐとりかかれ」ということを伝えた本である。
この本を読んだほうがいい人
この本は、「やるべきことは頭ではわかっている。それでもできないんだ」という人に向けて書かれている。そのため、「いつもやるべきことを後回しにしがち」という人におすすめの本である。その対処法やすぐやることによるメリット、すぐやらないことによるデメリットなどを紹介し読んだ人をすぐ行動起こそうとする気にさせてくれる本だと感じた。
「すぐやる」ことによる5つのメリット
本書ではすぐやることによって得られる、大きなメリットを5つ挙げている。
- 脳が活性化する
- 仕事がうまくいく
- 人間関係がうまくいく
- 長生きできる
- お金が貯まる
例えば、1の脳が活性化するというメリット。人間である私たちの脳は、1つ以上の作業を同時に処理するマルチタスクが苦手だと言われている。
「あれもやらなきゃ。」「これもやらなきゃ。」という状況が多いと、私たちの脳は処理しきれなくなってしまう。そのせいで1つあたりの物事に対して、脳がサボるようになってしまうらしい。いや、パフォーマンスを下げなければ、同時にこなせないということだろう。
そのため脳は「いくつも同時にやる」よりも、「1つずつ集中してやる」のほうが得意であり、脳のパフォーマンスを最大限活かせるようになるのだという。
確かにこれは、体感として理解できる人は多いだろう。脳だけでなく心理的にも大きな影響を与えそうだ。僕はよくやるべきことが多いと、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ。」と感じて心まで余裕をなくしてしまう。そうして1つのことに集中できなくなってしまう。
けれどもすぐにやるべきことをやり、1つずつ目の前のことに全力投球する。そうして1つずつ片付けていけば、そんなことが起こらない。そんなことが何度もあった。そして結果的に、良いものが仕上がったことが多い。
「あとでやろう」は早死にする
また驚いたことのもう1つが、物事を先延ばしにしていると早死にすると言う事実だ。専門的な内容のため詳細を省くが、簡単に説明すると、「先延ばしによるストレスが私たちに多大な影響与えて、それが早死にするリスクを高める」ということだ。
「もっと詳しく知りたい、このことが気になった」という人は、本書で読んで確認して欲しい。
そもそもどうして、こんなにも我々は「先延ばし」してしまうのか
本書でその理由や詳細の説明も書いてある。ここでは簡潔に紹介するだけに留めたい。
- 脳は変化を嫌う
- 脳は悪いことや不安に意識が向きやすい
主にこれら2つの理由によって、脳は現状維持を選択してしまうということだ。脳は超がつくほどの、「超・現状維持派」なのだ。だから新しい習慣を身に付けようとした時に、私たちはそれをみにつけるのに大変苦労する。
「すぐにやれば人生はうまくいく」
この言葉は、この本が最も伝えたいことの1つだろう。やるべきことをすぐにやる習慣を身に付けることによってあなたの人生は大きく変わっていく。それを伝えるために、すぐやることのメリットやデメリット、先延ばししてしまう理由などあらゆる角度から説明している。
そもそもすぐやる人が、人生で成功する可能性が高くなるのはどうしてなのか。僕なりの考えは、「すぐやることによって、より多くの挑戦の機会を得ることができるから」だと思っている。ぐずぐず考えて何も行動起こさないよりは、すぐ行動する。たとえ失敗したとしても、その失敗からから学びを得て軌道修正していく。
単純に最初の行動を早くすればするほど、挑戦できる機会や回数が増えるだろう。例えば、今人気のアーティストや芸能人のライブだって、最初の頃のあまり名も知られていない時であれば、比較的ライバルが少なく、実際に間近で見たり話を聞いたりすることができるだろう。
まとめ
- すぐやるべきことをやる
- 失敗だと気づいたらすぐ軌道修正する
- また新たなチャレンジをすぐやる
勉強や恋愛、仕事などのビジネス全てに通じることだと感じる。本を読んだりセミナーに通って、わかった気になって満足してはいけない。「知っている」と「できる」は全く違うからだ。だからこそ、そうして学びから得たことをすぐやる。
この書評を読んでいる段階で、あなたはすでに「先延ばし解消」の取り組みの第一歩を踏み出している。あなたは「すぐやる人になる」のか、「先延ばしする人のまま」なのか。選択の違いで人生は大きく変わってくる。